2016年度大阪大学(後期)英語(外国部学部)解答速報・講評

【解答例】

(1)
よいスピーチは、序論、本論、結論の三部で構成すべきである。序論では、聴衆の注意を惹き付け、自分の話を聞く気にさせ、これから話す内容について仄めかすのがよい。序論で聴衆の注意を惹き付けるための簡単かつ人気のある方法は、楽しい逸話やジョークを使うことだ。それらは、時、場所、テーマに沿ったものにしなければならない。また、序論で聴衆を褒めることも大事だが、褒めすぎは聴衆の疑念を生むため慎むべきだ。そして、序論の最後には、スピーチのテーマを明確に話す必要がある。その後、本論に移る。スピーチが議論となる場合は、重要度が低いものから高いものの順に論理的な順序で提示し、その1つ1つを証明しなければならない。論理的な手順の積み重ねが結論に重みをもたせることになるからだ。一方、スピーチが軽い内容で聴衆を楽しませるためのものであれば、本論はテーマに沿った事柄だけに終始するのがよい。最後に、結論で、テーマの要約を述べる。結論はしばしば聴衆が最も注意を向け、記憶に残す部分であるので、簡潔で、生き生きとしたもので、テーマに沿ったものにする必要がある。結論は力強いほど聴衆の記憶に残りやすい。結論に疑わしさを残してはならない。論証すべきことは論証しつくしたという自信を見せることで、聴衆に確信を持たせることができる。結論で自信を見せることは心理学的に有効なのだ。(573字)
(2)
まず、序論から注意深くスピーチを組み立てていく。自分の部屋で一人きりで、自分の主張と説明したい出来事を紙に列挙する。これらはスピーチの本論で不可欠な要素となる。スピーチの内容によらず、適切な事例を適切な場所に入れるのがよい。壇上で原稿を参照するかどうかは別にして、スピーチの内容を書き出しておくことは、大事な訓練であり、自身の考えを明らかにし、論理的、効果的にスピーチをする際の記憶の助けとなる。正確性が要求される場合、あるいは、スピーチに不慣れな場合であっても、目が原稿に釘付けにならないようにすべきだ。(253字)
(3)
スピーチの題材として最も重要なのは、自分の経験だ。自分に最な影響を与えた出来事が、スピーチを説得力のあるものにするための効果的な素材となる。題材は、毎日よい新聞を読むことでも得られる。新聞で、自分にとって魅力的なもの、関連するもの、重要なものを見つけるのがよい。新聞の情報をニュース週刊誌で捕捉するものよい。そして、適切な記事は切り抜いておく。また、世界の文学からも題材が得られる。本の中でスピーチの題材にふさわしいものが見つかれば、ノートに書き写しておくとよい。ユーモラスな話や適切な引用は、図書館や書店で見つかる。自分でスピーチの準備ができない人やスピーチをする機会が少ない人は、典型的なスピーチが掲載された本を真似することがあるが、これでは自分の個性が出ず、聴衆がわくわくしたり興味を持ったりすることもないので、慎むべきだ。しかし、モデルスピーチの本は、初心者がスピーチの要素を学び、スピーチの練習をするのに役立つ。(411字)
(4)
グアテマラのあるスピーカーは、ビジネスと政治の状況について話す際に、当時の人の恋愛、結婚、食、宗教にも言及した。このように、専門的なスピーチをする際は、聴衆の興味を惹きやすい話題を盛り込むべきだ。(98字)


(1)
Once upon a time, there were a rabbit and a turtle. One day, they had a race. The rabbit believed that it would definitely win the race. After the race started, the rabbit began to run much faster than the turtle. Then the rabbit found a tree and took a rest under the tree. The rabbit thought that the turtle couldn’t catch up with the rabbit and the rabbit started to sleep. While the rabbit was sleeping, the turtle continued to run. The turtle was running very slowly but finally the turtle caught up with the rabbit. The turtle found the rabbit sleeping but the turtle kept running. After a while, the rabbit woke up and started to run again. However, by then, the turtle had already reached a goal. The rabbit thought that it shouldn’t have slept. However, it was too late to regret his mistake.(147語)
(2)
I would like children to read this story because it has two important lessons for our life. First, it is important to try hard even when you are doing a very easy task. If the rabbit had continued to run without sleeping, it would have definitely won the race. Second, it is important to anxious about your friends. Why did the turtle think that the rabbit was just sleeping? Maybe the rabbit was really sick or possibly dead. When the turtle found the rabbit, the turtle should have said something to the rabbit.(93語)


(1)
南北戦争以前に、奴隷が自由の身になる手助けをする人々によって組織された秘密ネットワーク。
(2)
その活動が地下活動のように目に見えなかったためと、奴隷を移動させる様子を当時アメリカに広まった鉄道になぞらえられたため。
(3)
・奴隷とともに南部から北部あるいはカナダまで移動し、奴隷が逃げるのを助けた。
・奴隷に食料、隠れ家、職を与え、奴隷を連れ戻そうとする人々から奴隷を隠した。
(4)
多くの奴隷が解放され、奴隷制度が弱体化した。奴隷の主人は怒り、南部と北部の憎悪が高まった。
(5)
想像力を働かせ、当時の奴隷が脱出するときの困難や恐怖、および、解放されて自由の身になった時の安堵と喜びを想像するとよい。

【講評】(難易度は平年の阪大対比)
Ⅰはやや難の長文読解問題。
設問は長文の内容をまとめればよいが、書く量が非常に多い。

Ⅱは標準的な自由英作文。

Ⅲはやや難のリスニング。

 


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